鯨の啼く海2005/11/19 21:58

内田康夫『鯨の啼く海』祥伝社

久しぶりに内田康夫の推理小説を読んだ。
浅見光彦が活躍するシリーズで、鯨をテーマに太地と秩父をつなぎ事件が繰り広げられる。

浅見光彦シリーズは社会性に富み読み応えがあるが、今回は食文化としての鯨への切込みが足りなかったように感じる。

我が家では鯨を食べた記憶はあまり無いが、小さいときからイルカを食べてきた。
イルカも4mを超えると鯨と呼ばれるので同じだと思うが、お婆ちゃんの煮たイルカはとても美味しかった。
適正量の捕獲は仕方ないし、文化を外圧で変える必要はないと考える。
ここまで鯨が減少したのは米国が大量捕獲し油のみをとり乱獲を重ねた。
現在の米国も同じで石油を求めて世界で好き勝手を行っている。

鯨を食べることが良い悪いと判断する前に、鯨の歴史から現在の米国や欧米諸国の振る舞いを見直すことも必要である。