遥かなり、神々の座2009/08/07 21:15

谷甲州『遥かなり神々の座』ハヤカワ文庫

谷甲州の本としては2作目を読んだ。
これも、とても面白い。
残念なのは、書店や古本屋を探してもあまり見つからないことだ。

本作は、クライマーが日本を逃げ出し、ネパールでゲリラ戦に巻き込まれていく。
山岳地帯での戦闘や逃避行の描写が凄く良い。

また、ストーリーもとても良く、日・ネパール合作で映画化したら面白いと思う。
まぁ、中華人民共和国に気兼ねして、だれも映画化はできないでしょうけどね。

兵士を目指す人にお薦めの一冊です。

誘拐山脈ってどこ?2009/08/13 23:15

太田蘭三『誘拐山脈』祥伝社文庫

初めてこの作者の本を読んだ。
古本屋さんでタイトルを見て手に取った本だ。

推理小説の舞台が山なんだろうな、程度の感じで読み出したのだが、これがなかなか面白い。

奥多摩、奥武蔵、大菩薩、会津などいろんな場所を舞台に物語が進んでいく。
最初の展開は「ちょっと無理があるのでは」と思いつつも、その後の物語の展開に引き込まれてしまった。

また、この人の作品を読んでみたいと思います。

推理小説好きの人、山が好きな人にお薦めの一冊です。

新参者の昭和新山2009/08/28 00:03

新田次郎『昭和新山』文春文庫

新田次郎の短編6作品が収められた本。
どれも独特の味わいがあり、良い本でした。

個人的には、「月下美人」「日向灘」が好きだ。

本当にこの人の才能にはいつもびっくりです。
山岳小説、歴史小説以外の作品も面白い物語が沢山あります。

収録作品
 昭和新山
 氷葬
 まぼろしの白熊
 雪呼び地蔵
 月下美人
 日向灘