春の嵐と羆嵐2010/02/11 12:11

吉村昭『羆嵐』新潮文庫

マタギがマイブームになっており、その流でこの本にたどり着いた。
吉村昭の著書はこれが初めてになる。

多くの登場人物が出るのだが、氏名がなかなか出てこない。
文体はちょっと重く暗い感じがしたが、これはその時代にあわせてそうなっているのだろうか。

さて、お話は大正末期。
北海道の開拓村を舞台に展開する。
やっと切り開いた土地に突如、羆が現れ村は大パニックに陥る。
熊をしとめるために様々な手が打たれていく。
警察や軍隊の出動が検討される中、最後に登場するのは、熊打ち名人の銀四郎。これまで100頭以上の熊を仕留めてきた名人だ。

物語は人々の苦悩を描きながらもテンポ良く進んでいく。

北海道旅行に行きたい方にお薦めの一冊です。