おろかな戦争2005/11/03 19:54

保阪正康『あの戦争は何だったのか-大人のための歴史教科書-』新潮新書

本書は、2・26事件から大東亜戦争を再検証していく。「終わり方」を考えずにただひたすら進んでいく軍部、それを抑えることができなかった政治。すべては2・26事件に起因するテロへの恐怖が布石となっている。
明治期の日露戦争と比較すると、同じ日本人だったのかと思えてくる。
外交手段として戦争が必要なときもあると考えるが、先の大戦のような同じ過ちを繰り返してはいけない。

真珠湾攻撃の捉え方2005/11/03 22:22

DVD「Discovery Channel 実録映像で見る真実のパール・ハーバー」角川ビデオ

本屋さんでDVDを見つけて購入。
タイトル及びパッケージをみて購入したが、中身は「戦艦アリゾナがなぜ沈んだのか」ということに焦点を当て、水中調査、映像を分析して真実を解明していた。
「真珠湾攻撃は屈辱の日」、「日本の攻撃により1000人の乗組員が亡くなった」許せない行為とのナレーション。
戦争では死者が出ることを抑えることはできない。しかし、軍人はそれを職業としている。
わが国では、原子爆弾により罪のない30万人近くの民間人が亡くなった。
この事実をDiscoveryはどのように報道するのだろう。

現在、アフガンやイラクではまだ戦争が続いている。
戦争にも戦時国際法というルールがある。しかし、ルールを守らずまた自国の都合に合わせて変えてしまう国が世界の警察を自認している。
こんな世の中でよいのだろうか。

ミリオンダラー・ベイビー2005/11/05 23:20

クリント・イーストウッド監督『ミリオンダラー・ベイビー』

久しぶりに洋画を見た。
想像していた内容を違っていた。
尊厳死など深いテーマが含まれていたが、見た後の感じは重く暗かった。

北の零年-北海道開拓と幕末。2005/11/06 23:24

深作欣也監督『北の零年』

だいぶ前に映画館で予告を見て見たかった1本だった。
想像していた内容と違っていた。70点位。
もう少し、幕末の武士たちの維新後の苦悩等が描かれているのかと思っていた。
新撰組の永倉新八等を絡めたら面白かったのではないかと思う。

すっきり斬殺、座頭市2005/11/06 23:38

北野武監督『座頭市』

テレビで『座頭市』を見た。
今まで見たかった一作。
とても面白かった。90点
ストーリーと音楽も良かった。
これまでの時代劇の型を破った一作だと思う。

韓流を遡行してみよう。2005/11/07 23:36

大月隆寛他『マンガ嫌韓流の真実<韓国/半島タブー>超入門』宝島社

現在、マンガ『嫌韓流』が売れているらしい。
本書はマンガ『嫌韓流』に書けなかったことや、書かれていることを補う内容が書かれている。マンガ版は読んでいないが、本書だけでも十分面白い本だった。
本書に書かれていることがすべて正しいとは思わないが、歴史を振り返る上での新たな視点を持つことが出来る。
どこまでが真実なのか分からないが、うなずける内容が多く書かれていた。後は、自分の経験を踏まえ、自分なりの考え方を持って行きたい。

特攻とは何であったのか。2005/11/11 19:47

保阪正康『「特攻」と日本人』講談社現代新書

特攻隊員たちがどのような思い出で散って行ったのか。
無念さ、時の政府、軍部への反感。
人間を兵器としてしまった愚かさ。
再び日本が戦争をすることがあっても、学徒動員や人間兵器などは用いてはいけない。

当時の二十歳代の学生たち。
自分や現代の同世代と比較すると、彼らは大人であり知性にあふれていた。人生の全てを悟っていたように思う。

不肖・宮嶋-アフガン従軍記2005/11/12 19:51

宮嶋茂樹『儂は舞い降りた-アフガン従軍記【上】』祥伝社黄金文庫
宮嶋茂樹『儂は舞い上がった-アフガン従軍記【上】』祥伝社黄金文庫

不肖・宮嶋カメラマンのアフガン潜入記
相変わらず、面白かった。が、ところどころには鋭い指摘が隠されている。
マスメディアでは報道されない、現地の様子がヒシヒシと伝わってくる。
まさに命がけの取材は平和ボケの日本にいる僕らの心を沸き立たせる。

鵟の飛ぶ夜。2005/11/13 10:45

逢坂剛『鵟の巣』集英社文庫

久しぶりに娯楽小説を読んだ。
逢坂作品で、好きな『百舌シリーズ』だ。
警察官僚の闇の部分で繰り広がるなぞの事件。

本作もとても面白く、一気に読み終わってしまった。
逢坂はスペインを舞台にしたものも良いが、警察物も非常によい。

やっとかめ2005/11/14 08:52

清水義範『やっとかめ探偵団』光文社文庫

名古屋の駄菓子屋のおばあちゃんが大活躍する推理小説。
こんな元気な婆ちゃんが昔はどこの町にも居たな。
最近は元気な年寄りを外で見る機会が減ってしまった。
高齢化社会だというけれど、どこに行ってしまったのだろう。

この小説はドラマ化したら面白いと思う。