穂高を愛して二十年、穂高に行きたい!!2010/06/27 10:18

小山義治『穂高を愛して二十年』中公文庫

北穂小屋主人の小山義治が綴る、山のエッセイ。

自力で木を切り出すところからスタートする山小屋作り。
その後、弟との離別、岩壁登攀での活躍、遭難への対応、山での音楽会の開催など、いろいろなことが綴られている。

山を愛する男の行き方が鮮やかに描かれている。

読んでいて気持ちよく清々しくなる一冊。

銀嶺の人、凄すぎる。2010/06/27 10:21

新田次郎『銀嶺の人 上・下』新潮文庫

今井通子と若山美子をモデルとしたものだ。

世界有数の女性クライマーがどのように誕生していくのか、また実生活と登山とのバランス、実生活での活躍なども面白い。

今井通子は後にヒマラヤにも行くが本書では、グランドジョラス山頂で結婚式を挙げるところで終わっている。

山を目指す女性にお薦めの一冊です。

本当の奇跡だ。ミニヤコン奇跡の生還2010/06/27 10:22

松田宏也『独占手記 ミニヤコンカ奇跡の生還』山と渓谷社

市川山岳会のミニヤコンカ遠征隊での奇跡の生還を描いた手記。

通信手段を失い仲間達からは「凍死した」と判断され、見捨てられてしまう。
菅原と松田は自力下山を試みる。

だんだんと体力も消耗するなか、松田は無事に生還を果たした。

過酷な状況は『死のクレバス-アンデス氷壁の遭難』を彷彿させる。

この遭難は登山隊の体制に、問題があったように感じます

俺は何だ!?、俺は沢ヤに成れるのか!?2010/06/27 10:26

成瀬陽一『俺は沢ヤだ!』東京新聞出版局

沢の素晴しさにはまり込んでしまった男の生き様。

滝を求めて山を駆け抜ける。
時には国境すら越えて、台湾、韓国、中国と沢を求め続ける。

沢登りの楽しみ方の奥深さを思い知らされる一冊。

のんびりと山女を釣りながらの沢も好きですが・・・

アルプスの空の下で何を想う。2010/06/27 11:15

近藤等『アルプスの空の下で』中公文庫

フランス語山岳文学の翻訳家でもあるが、自らもアルピニストである近藤等の登山記録文書。

この時代の日本人の底力や風格は今の日本人からは想像も付かない。
レビュファを初めとするフランス人との人間関係があって素晴しい登攀を続けてきた。

旅の恥はかき捨てといった感じの現在の旅行者にも読んでもらいたい一冊だ。